脳のひろば 2024年8月号

「こだわり行動」とは

 

こんにちは。

こどもプラス川越 新河岸教室です🍉

 

今回お話しする「こだわり行動」とは、特定のものに対する強いこだわりに基づいた行動のことです。誰しも自分の好きなことや好きなものに対するこだわりがあると思います。しかし、そのこだわりが強すぎると、日常生活や対人関係に支障をきたしかねません。

こだわり行動をするお子さんの多くが、

1.変化を嫌い、

2.特定のものに対する強い興味関心を持ち、

3.行動の切替えに時間がかかる、

といった傾向があります🤔

具体的には、偏った食事や特定の洋服しか着たがらない、特定の数字やマークなどに執着する、同じ場所には同じ道順で行きたがる、などの行動が見られます。また、自分の好きなものや好きなことには執着する一方で、それ以外のものには一切興味を示さないこともあります。そのため、特定のものに高い集中力を発揮する反面、次の行動にスムーズに移れないこともこだわり行動をするお子さんの特徴の一つです。

 


 

 

なぜ「こだわる」のか、こだわり行動が出ている時にどのような脳の反応が起きているのか

 

それでは、なぜ「こだわり行動」は引き起こされるのでしょうか。

東京大学大学院 情報学環で行われたある研究では、3歳から5歳までの前頭前野の機能的発達を調査した結果、幼児期のお子さんが示す「こだわり行動」と前頭前野外側部の活動の間に強い関連があることが解明しました。前頭前野は記憶や集中、感情のコントロールだけでなく、臨機応変に対応する能力にも深く関わっており、この「適応力」の弱さがこだわり行動に繋がっていると考えられています。

 

適応力が弱いと想定外のことに対応できません。そのため、こだわり行動をするお子さんは、物や状況、人までも「変わらなければ安心」だと思い込んでいると考えられています。つまり、同じ行動を繰り返すことが安心感に繋がるため、その行動を繰り返してしまうということです。

 


 

こだわり行動を緩和するためにできること

 

お子さんにこだわり行動が見られると、不安になる方も多いと思います。しかし、こ
だわり行動の特徴が見られたからといってすぐに改善を図る必要はありません。変化
が嫌いなお子さんは、決まった通りに物事を進めることが得意であるとも言えます。
また、特定のものに対する強い興味関心は、高い集中力を発揮する長所であるとも言
えるのではないでしょうか。日常生活に支障をきたす「こだわり」であれば改善を考
える、くらいに考えても良いかもしれません。

「こだわり行動」を緩和するためには、次のことを想像できる声かけや環境づくりが
大切です。自分で次に起きそうなことが予想できるようになれば、「適応力」が育ちます。遊びも次に起きることをイメージできる遊びがおすすめです。

 


 

「こだわり」への適切な対応

 

では、実際に次のことを想像できる声かけや環境づくりとはどういったものなのでしょうか?

例えば、声かけでは前もって予定を伝えてあげることが重要です。こだわり行動をするお子さんは、予定にない出来事が起こることを嫌うため、予定を事前に伝えておくことで不安が減り、そのとおりに行動しやすくなります。

生活の変化に関しては、段階的な変化を意識していきましょう。

こだわり行動をするお子さんは、変化や新しいことに対する拒否反応を示すことをお話ししました。一方で、こだわり行動を改善するには、ある程度の変化を受け入れてもらう必要があります。ここでポイントとなるのは変化をなるべく小さくすることです。しずつ行動を変化させていくことで、変化に対する抵抗を減らしていきましょう。具体的な運動遊びとしては、相手の予想外の動きにすばやく対応するような「だるまさんが転んだ」や、攻めと守りが入れ替わる「鬼ごっこ」などの運動遊びを取り入れてみてください👹 こどもプラスでは小さな成功体験を大切にした療育を提供しています。「こだわり」への適切な対応で、お子さん達の「できた!」「楽しい!」を増やしていきましょう。

 


 

 

柳沢運動プログラムの効果

 

 

教室で採用している運動遊び

『柳沢運動プログラム』は、

頭からお尻、そして手や足の先まで

全身を余すところなく使った動きで構成されています🤸

 

たとえ小さな成功でも、

運動を通して経験した確実な進歩は

「自己肯定感」の獲得につながります。

「柳沢運動プログラム」は、

運動の発達を促すだけでなく、

お子さんの「自己肯定感」を高めることにつながる

運動遊びなのです!

 

 

 

 

 

今回のお話の、さらに詳しい解説や

柳沢運動プログラムについては

こちらの画像からもご覧いただけます🤗

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